■DataSocket

   データソケットは、アプリケーション間のデータ通信を簡単に実現します。
   アプリケーションは、同じパソコン上で動作していてもいいし、ネットワーク上の他のパソコン上で動作していも構いません。
   では、これで何ができるでしょうか?

   1.独立に動作しているアプリケーションでデータを共有する。

    データソケットは、ActiveXなので、開発環境の違う(VBとLabVIEW等)アプリケーション同士でも簡単にデータの共有ができます。
    ファイルやデータベースを介すことなくデータ共有できるので、タイムラグの少ないデータ共有アプリケーションを作成できます。
    又同じデータを監視することにより、複数のアプリケーションを同期させて動作させることも可能です。
    LabVIEWでは、グローバル変数を使用することで、同様なこともできます。
    しかし、汎用性を考慮するとデータソケットを使用した方がベターです。

    注)マルチタスク動作や、ネットワークの転送ディレ−による同期のタイムラグは発生します。

   2.他のパソコン上にあるアプリケーションを監視・制御する。

    これもLabVIEWではグローバル変数を使用してもできますが、@と同じ理由で、データソケットを使用した方がベターです。
    データの収集・制御をLabVIEW、データ管理をVBでおこなう等、各開発環境の特性を生かしたシステム構築ができます。


   LabVIEWでデータソケットを使用する方法は2種類あります。

    (1)ダイアグラムに処理を書き込む

      ダイアグラム上で、「DataScoket Read」「DataScoket Write」Viに、下図のように、データを受け渡すURLを直接書込みます。
      この方法は、ダイアログの一部としてデータソケットを使用できるので、処理方法のシーケンス(条件判断等)を組めます。












    (2)フロントパネルの制御器(表示器)にデータソケットを設定する。

      フロントパネル上の制御器や表示器で「右クリック」→「データ操作」→「DataSocket接続...」で下図表示させます。
      接続先には、URLを直接割り当てます。
      接続タイプは、使用方法により次のようになります。

       ・パブリッシュ:VI上の制御器のデータをデータソケットに送信する。
       ・サブスクライブ:VI上の表示器にデータソケットのデータを表示する。
       ・パブリッシュ&サブスクライブ:VI上の制御器が他のVI上の制御器を制御(データソケットを通して)します。




















      すでに完成しているViに対してはこの方法が有効です。
      外部から制御をする時や、結果を参照したい時、ダイアグラムを変更しないですみます。

   相手が何処にあってもデータ通信ができるデータソケットを使用すると、アプリケーションの応用範囲が大変広くなります。
   データソケットは、LabVIEWを使用するにあたって是非ともマスターしたい技術です。

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   最終更新日:2003-04-04