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■GPIB
計測制御バスの基本中の基本にGPIBがあります。
アジレントテクノロジー且ミ(旧HewlettPackard)が、社内で使用する計測制御バスをIEEEで規格化・公開したものです。
8Bitパラレル通信、3線ハンドシェイク、グループトリガ、パラレル/シリアルポールと計測制御用に最適化されています。
GPIBの技術的なことは専門書に譲るとして、ここでは、LabVIEWでGPIBを使用する時の注意点をいくつか紹介します。
1.IEEE488 or IEEE488.2?
現在GPIBの規格には、IEEE488とIEEE488.2の2種類があります。
IEEE488は初期バージョンで、それをもとにより機能拡張されたものがIEE488.2です。
一部最新の計測器でもIEEE488.2に対応してないものがあり、正常に動作しないものがあるので注意が必要です。
IEEE488.2では、複数のGPIBボードを制御することができ、グループごとのトリガやSRQの問い合わせ等の細かい制御
ができるようにVIが豊富に用意されていますので、通常の使用では、IEEE488.2を使用することをお勧めします。
2.マルチタスク・マルチスレッド
LabVIEWはマルチタスク・マルチスレッドで動作するので、ダイアグラムの中で複数のVIを同時に動作させることができ
ます。
このことは、GPIBの競合という問題を引き起こします。
VIが同時にGPIBにアクセスにしたり、コマンドに対するリターンを待っている間に他のコマンドを送ってしまったりと、動作
に不具合を起こします。
このようなことがおこらないように、外部機器を制御する場合は、VIをシーケンシャルに動作するようにするか、フラグを立
てるなどして競合がおこないようにする必要があります。
3.オペレーションコンプリート(OPC)
測定値を読込みにいっても正しい値が返ってこない場合や、設定がうまくいかない場合があります。
計測器よっては、設定や測定が完了しなくては、次のコマンドを受け付けない場合があります。
このような場合は、ステータスを読込み、コマンドの完了や測定値が用意されているかを確認して次の動作に移る必要が
あります。
また、コマンドの後に「*WAI」を送ります。
こうすることにより、受け取ったコマンドの動作が終了するまで次のコマンドの動作を待ちます。
4.ステータス
計測器の状態を知るために、ステータスを読んだり、ポーリングをしたりします。
通常はループを廻すのですが、ループにウエイトを入れないと計測器がハングアップする場合があります。
又、計測器の測定の処理とGPIBの処理が分離されていない場合、このようなループを廻すと通信の負荷が測定に影響を
与える場合があるので注意が必要です。
GPIBは計測制御に大変向いている制御バスで、HS-488のような高速なGPIB(MAX:4M/bps)も実用化されてきてい
ます。
計測制御をおこなうのであれば、GPIBの基本的な動作は知っておいた方がよいといえます。
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