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■AIボード その4(測定) これまで説明してきたように、AIボードでの測定方法には様々な方法があります。 ここでは、接地信号源・浮動信号源それぞれについての測定方法を説明します。 1.接地信号源 接地信号源は、「差動測定システム」又は、「非基準化シングルエンドシステム」で測定をします。 「接地基準測定システム」では、信号源と測定システムの接地間の電位差が測定値の誤差となって現れます。 この電位差は、接地ループと呼ばれACノイズやDCノイズを含みます。 信号レベルが高く、信号源との配線インピーダンスが低ければ使用できますが、あまりお勧めできません。 2.浮動信号源 浮動信号源では、全ての測定システムで測定をおこなえます。 しかし、「差動測定システム」と「非基準化シングルエンドシステム」を使用する場合は、注意が必要です。 ・コモンモード電圧 このシステムでは、+側ー側の入力の差を測定します。 つまり、接地に対して+側1001Vと−側1000Vの入力も+側1V−側0Vの入力も同じ1Vと示します。 測定システムには、接地に対するコモンモード電圧レベルという最大入力電圧があります。 これを越えてしまうと測定デバイスは破壊されてしまいます。 入力電圧がコモンモード電圧を越えないように注意する必要があります。 ・バイアス抵抗 このシステムでは、計測増幅器入力バイアス電流などにより信号源の電圧レベルがボード有効範囲から外れることがあります。 これらを回避するには、各リード線と測定システムの接地間にバイアス抵抗を入れます。 こうすることにより、計測増幅器の入力から、接地に対してDCパスを構成することができ、余分な電流を逃がせます。 抵抗の値は、信号源や測定システムに影響を与えない範囲で、ボードの動作電圧範囲に収まるように設定します。 また、信号源のインピーダンスや結合方法(DC/AC)により、抵抗の接続方法が異なります。 信号源がDC結合・低インピーダンス信号源の場合は次のようになります。 上記の接続は、信号源のインピーダンスが高い場合、回路の平衡が崩れので、耐ノイズ性の観点からも避けた方がよいです。 信号源がDC結合・高インピーダンス信号源又は、AC結合の場合は次のようになります。 測定方法の選択は、信号源の性質や測定精度、コストなど、複数の要素を検討する必要があります。 各検討項目を明確にすいることにより、最適な測定システムを作成することができます。 |
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